心の想いに気づく時

「勝裕さん、遺言書の内容を少し書き直したいん

だけどできますか?」

遺言者から連絡があったのは、ご自身で遺言書本文、

そして付言事項を書き終えようとしていたタイミング

でした。

僕は「もちろん大丈夫ですよ」と

すぐに行政書士に連絡をとり、遺言書本文の訂正を

依頼しました。

 

後日クライアントに会った時に質問してみました。

もしよかったらお聞かせいただきたのですが・・・

どうして遺言書の内容を変えようと思ったのですか?

との問いにクライアントが小さな声で返してくれた

言葉に思わず目頭が熱くなりました。

 

「もう一回・・・会えるかと思って」

 

相続人の中に一人、何十年も会っていない人が

いたのです。

「その子には、財産を残さないつもりだったん

だけど、勝裕さんと話をしていく内に少しだけ

でも残したい、という気持ちに変わりました。」

とおっしゃいました。

 

遺言という自分の最後に正面から向き合った時、

心の奥底に閉じ込めてきた気持ちに気づかれたよう

です。

全てを書き終えた後の、クライアントのホッとした、

そして少し歯にかんだ笑顔が印象的でした。

 

私の役割のひとつ、それは相続を通じて親子・家族間

の心を繋ぐサポートをすること。

相続によって家族の絆がより強くなる、

そんなお手伝いができればと思っています。

まだまだ道半ば。

これから出逢う方々のために、ますます精進して

いきます。

この記事を書いた人

勝裕彰

富山の相続シーンが、より温かいものになりますよう、
相続コンサルタントとして、えがお相続のサポート役を担っていきます。