祖母と母をつなぐ旅(完結編)

勝裕 彰
勝裕 彰
初めまして。 合同会社えがお相続サポート代表の 勝裕 彰(かつひろ あきら)です。

7月3日 土曜日

60年前にお参りしたお墓を見つけることができず、数日が経過した7月3日 土曜日。

相続相談で、Aさんが来店されました。僕とは初対面で、お互いやや緊張の面持ち。

Aさんからのヒアリングを終え、冷たい麦茶を飲むと、緊張もほぐれ和やかな雰囲気に。
(あ!そういえばAさん、小矢部市の方だよな。ダメもとで聞いてみるか・・・)と思った僕は

「Aさん、ちょっと聞いてみてもいいですか?実は・・・」と切り出し

・家系図作成をキッカケに母の記憶と祖母をつなぐ旅にでかけたこと
・現地調査をした結果、見つからなかったこと

を打ち明けました。

するとAさん
「60年も前のことですか~。流石に難しいかもしれませんね~。んー、でも…私小矢部のことそれなりに詳しいんですよ…ちょっと心当たり当たってみますね」
と言ってくださったのです。

今まで経緯はこちらから。(にこ通原本)

vol.98 家系図作成の旅
vol.106 戸籍はロマン
vol.108 次の代に残せるものは…
vol.109 祖母と母をつなぐ旅(調査編)
vol.110 祖母と母をつなぐ旅(60年ぶりに蓮沼の地へ)

そのまま1週間が経過・・・

「やっぱり無理だよな。あれだけ回って分からなかったんだから。」

と思い始めた頃、一本の電話。
電話の声は少し興奮気味のAさんでした。

「勝裕さん!見つかりましたよ!!」

「え!うそでしょ」(ビックリしすぎて心の声が)

「僕の友人で、蓮沼の歴史にとても詳しい人がいて、戸籍の情報やお母様の記憶を繋ぎ合わせて辿って行ったところ、お墓の場所が分かったんです!

「地元の人でも分かりにくい場所にありました。勝裕さんのお母さんの記憶そのままだと思います!」

「ホントですか!!信じられません!ありがとうございます!!」

Aさんと話しながら、僕の脳内では、60年という歳月が1000倍速で再生されている不思議な感覚になりました。

ふたたび蓮沼へ

そして、7月22日(木)
母と叔母とふたたび蓮沼へ。

教えてもらった場所に行くと、小高い丘のような場所にお墓が3つ。まさに、そこには母の記憶にある60年前の風景が広がっていました。



お墓を見てみると、おばあちゃんの父親の山本本家の墓、そして婿養子にいった先の田中家の墓でした。

母、叔母は手を合わせながらいろんな想いがこみあげたんじゃないかな。

僕も、おばあちゃんの両親やその上の人たちが眠るお墓に手を合わせ、

「多くの困難を乗り越え、命を繋いでくれてありがとう。おかげでこうして元気に生きています」
と心で伝えました。

家系図を作ってみて

今回、僕の目の前に起こったことは、奇跡の連続でした。

現地調査で分からなかった数日後、たまたまAさんから相談依頼があり、Aさんに話したことがキッカケで蓮沼の地に詳しい人と繋がるなんて。

もしかしたら、おばあちゃんがこのタイミングで導いてくれたんかもしれないね。

当初、家系図作りの目的は、自分のルーツを目に見える形にしておくということでした。

完成したら親に見せて昔の話を聞くところまではイメージしていましたが、まさかこんな展開が待っていようとは想像もしていなかった。

現在、僕の祖父母のお墓は東京と埼玉にあり、なかなかお参りに行くこともできない。

おばあちゃんより更に上のご先祖様に手を合わせる場所が出来てよかった。

そしてなによりお盆を前に、母の記憶にある祖母との想い出の場所を見つけることができよかった、としみじみ感じました。

これからも定期的にお参りに行こう。

祖母と母をつなぐ旅 完

相続で想いをつなぐ
~過去から現在、そして未来へ~

vol.111 祖母と母をつなぐ旅(完結編) 

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この記事を書いた人

勝裕彰

富山の相続シーンが、より温かいものになりますよう、
相続コンサルタントとして、えがお相続のサポート役を担っていきます。